買取価格の相場
さて、車のオーナーの皆さんにとって、一番気になる事と言われれば、やはり買取の相場、値段ではないだろうか?もっというなれば、あわよくば値段の高い時に売って、安い時に買う…はさすがに無理かも知れないが、せめてこれくらいですよ、という値段が分かっていればなぁと思うことはままあるのではないだろうか。
しかし、こればかりはきちんとした中古車販売業者でなければ、はっきりとした相場は分からないというのが現状である。そこで、例えばであるがいくつかの業者に自分の車の買取を持ちかけ、複数の見積もりを取るなどしてみてはいかがだろうか?必然的に一番高い業者、というのが出てくるので、そこに売れば良いだろう。
査定の中身は
車を中古車販売業者に買取してもらう際に、もちろん見積もりを提出されるだろうが、査定の内容はどうなっているのかを気にしたことは無いだろうか?
もちろん業者としてはトップシークレットなので、ほぼ、いや、絶対にその仕組みを教えてくれる事はないだろう。私達で分かる事と言えば、何年前の車なのか、事故の有無、走行距離、車内外の汚損具合等であることはなんとなくわかるが、他にもあるのではないだろうか?
もちろん、査定にはそれ以外の要素が含まれる。こればかりは気を付けると言ってもどうしようもない事が多いのだが、例えば、たまに中古車販売のチラシを見てみたり、ネットで調べるなどで多少の事は分かる部分があるだろう。少し気を付けるだけで査定の内容がガラリと変わる事もあるので、注意しよう。
買取価格や査定価格の基準
買取専門店が車の買取価格を決める基本となるのは、オートオークションでの人気度。人気車種で高年式、程度極上であれば高く、逆の車が低くなるのは当然。
車種を問わず、買取価格を左右する一番の要素は年式である。それでは、車は1年でどのくらい価格が下がるのだろうか?税法上の減価償却の数値を参考にすると、ある程度わかる。
車の減価償却(耐用年数)の年数は6年(軽自動車は4年)で、償却率は0.166、残存価格10%。償却率は言い換えると価値が下がる率のこと、残存価格はこれ以上は下がらない価値のこと。
計算してみよう。車両価格100万円の車は、登録した瞬間に、100万円×(100%/新車時の価値−10%/残存価格)×0.166(償却率)=14万9,500円下がる。四捨五入すると、1年で15万円価値が下がることになる。
車の価値にすると、買った(登録)時点で100万円−15万円=85万円、以下、2年目は70万円、3年目55万円、4年目40万円、5年目25万円、6年目10万円(残存価値)となる。
この基本的な価格を元に、人気度、程度などを考慮して買取価格が決まる。人気モデルは、この計算式の数値を超えて取り引きされ、それが買取価格に反映される。
年式の次の要素は色。車種によって一概に言えないが、一般的に白と黒が有利。他の要素が全て同程度でも、色の違いで数十万円もの違いが出ることがある。
他にプラス査定の要素としては、グレードが高い(高級仕様)、純正オプション(マルチナビ、サンルーフ、革シート他)、アルミホイール装着などがある。
大手買取専門店のなかには、社外オプションであっても、純正よりも人気のある製品については高い査定を提示するところもある。全般的に、個々の要素をプラス評価してくれる専門店がお勧め。
中古車の買取と下取り
どっちがお得か?
以前は、車を買い換える場合、それまでに乗っていた車を下取りに出し、購入価格との差額でクレジットを組むというのが主流だったのだが、最近では買取り専門店が増えてきて事情が変わりつつあるようだ。
一般的に言えば、年式の高い人気車の場合は、買取り店の方がより高い査定を出してくれることが多いようである。また、買取り店ではオーディオやアルミホイールなど、下取りではあまり評価されない後付けパーツなどもプラス査定の対象になることが多いようだ。
逆に、人気のない車種や新車から6年以上過ぎた低年式車などでは、中古車買取店では評価が低くなるどころか買取り対象にもならないことがある。その場合は下取りならある程度は評価されることが多いようだ。特に、売りたいクルマと同じメーカー系列の販売店なら有望だ。
また、金額とは別に、下取りなら新しい車が納車されるまで乗り続けていられるという下取りならではのメリットもある。買取りの場合だと、書類さえそろっていればその場で手続きが済んでしまうのが魅力でもあるが、次のクルマが納車されるまでの足がなくなってしまうのは残念なところだ。
よって、個人的な結論としては
「人気高年式車なら中古車買取店が有利」
ではないだろうか。